北海道で多い特定技能の業種と採用時の注意点
北海道は人口減少や高齢化の影響を受け、慢性的な人手不足が続いています。特に「製造業」「農業・酪農」「建設業」「外食業」などで外国人労働者の受入れが急速に拡大しており、2024年10月末時点で道内の外国人労働者数は43,881人、特定技能の在留資格者は8,925人に達しています。
製造業が最多
北海道で最も外国人労働者が多い業種は「製造業」(11,441人)であり、特定技能でもこの分野の受入れが突出しています。特に飲食料品製造業(水産加工、食肉加工、農産物加工など)では、ベトナム、インドネシア、ミャンマーなどアジア出身者が多く活躍しています。農業・酪農分野も6,060人と多く、季節労働や通年雇用の両方で外国人材が不可欠な存在となっています。
建設業・外食業も増加
建設業(4,810人)は冬季の除雪やインフラ整備、観光施設の新設・改修などで人手不足が深刻化しており、特定技能人材の採用が進んでいます。外食業も観光地や都市部を中心に需要が高く、札幌・小樽・函館などで多国籍スタッフが働いています。
採用時の法的注意点
特定技能で外国人を雇用する際は、在留資格ごとに定められた手続きが必要です。たとえば建設分野では「建設特定技能受入計画」の認定申請や「建設キャリアアップシステム(CCUS)」への登録、協議会への加入が義務付けられています。また、雇用契約書や支援計画書などの書類不備があると、申請が遅れ、予定通りの人材確保ができない事例も報告されています。
まとめ
北海道で特定技能外国人が多い業種は製造業、農業・酪農、建設業、外食業です。採用には複雑な法的手続きや書類準備が伴い、不備や遅れが現場の運営に大きく影響します。最新の法令や手続き情報を確認し、確実な準備が必要です。
北海道労働局「外国人雇用状況の届出状況(令和6年10月末時点)」
国土交通省「建設分野における特定技能外国人受入れについて」